はっさくの栄養と効能とは? はっさくで疲労知らずなカラダに
はっさくは、ミカン科に属する柑橘類の一種で、広島県にある恵日山浄土寺の住職が境内で偶然に発見したものと言われています。
独特の酸味とほろ苦さが特徴的な果物です。今回は「はっさく」について、その栄養と効能をご紹介いたします。
クエン酸の豊富なはっさくは疲労回復に効能がある!?
はっさくに含まれている栄養で代表的なものは、クエン酸です。
はっさくの酸味は、そのほとんどがクエン酸によるもので、クエン酸は、食物から得た栄養を体内でエネルギーに変換するクエン酸回路の主役になる物質で、人間にとって必要な成分です。
クエン酸の効能としては、エネルギーを生み出し活力を作り出すことですが、それだけでなく、疲労回復にも効果を発揮します。
また、クエン酸は、その酸性によって殺菌効果もあり、有害な微生物の増殖を抑制する効果があります。
ビタミンの効能で疲労・風邪知らずなカラダをつくろう!
はっさくには、ビタミンおよびビタミン類似物質が多種類含まれています。
特に、栄養素ではビタミンB群が充実しています。ビタミンB1やビタミンB2、さらにナイアシンやパントテン酸が該当します。
B群以外では、葉酸やビタミンCそしてビタミンEなどの栄養が含まれています。ビタミンB群の効能は、主に疲労回復や皮膚や粘膜の健康維持に役立つものです。
葉酸は、赤血球の生成に必要な成分で、貧血に効能があり、ビタミンCやビタミンEは、抗酸化作用に優れ、皮膚などの若々しさを保つ上で効果が期待できます。
なお、ビタミンCは、風邪にも効果があると言われます。
はっさくの苦み成分ナリンギンの効能は?
はっさくには、独特の苦みがありますが、この苦みは、はっさくに含まれる成分ナリンギンによるものです。
柑橘類の中でも、はっさくとグレープフルーツにナリンギンが特に多く含まれています。
ナリンギンの効能は、血中の脂肪の分解を促進し、高脂血症を改善し、抗アレルギー作用もあって、花粉症を初めとするアレルギー症状を緩和する働きがあります。
ナリンギンには免疫力を高める効果もあります。さらに、食欲を抑制する効果もあり、ダイエットにも利用できます。
ナリンギンには血流改善の効能も!
ナリンギンには、血中の脂肪を分解する働きがあることは、既に述べた通りですが、血中の脂肪を分解することは、血流改善にもつながります。
簡単に言うと、血液中の脂肪が増えると高脂血症になりますが、こうなると脂肪(コレステロール)が血管の内壁にこびり付き、血液の通り道が細くなり、動脈硬化を起こして血圧が上がると共に、血流が悪くなります。
ナリンギンは、脂肪そのものの分解を促進しますので、このような危険な状態になりにくくします。
はっさくの皮まで食べて無駄なく栄養補給
はっさくの皮は、調理法次第で食べられます。食べられる部分は、果肉に接する袋ではなく、分厚い外皮の部分です。
この皮を砂糖水で煮て乾燥させれば、はっさくのオレンジピールができあがり、皮に果肉を若干加えて砂糖水とレモン果汁とで煮れば、はっさくのマーマレードができます。
はっさくの皮には、食物繊維やポリフェノールなどの栄養が多く含まれており、便秘の予防やコレステロールの吸収を押さえる効能、免疫力を高める効果などが期待できます。